築35年のマンションは、建設された当時の建築基準法に基づいて建てられています。この記事では、築35年のマンションが抱える構造上のリスクとして、旧耐震基準、建物の劣化、そして耐久性について解説します。まず、旧耐震基準についてです。1981年(昭和56年)以前に建築確認を受けた建物は、旧耐震基準で建てられています。旧耐震基準は、現在の新耐震基準と比べて、耐震性が低いとされています。旧耐震基準で建てられたマンションは、地震が発生した場合、倒壊するリスクが高い可能性があります。そのため、旧耐震基準で建てられたマンションを購入する際は、耐震診断の結果や、耐震改修工事の実施状況などを確認する必要があります。次に、建物の劣化についてです。築35年のマンションは、経年劣化が進んでいる可能性があります。特に、外壁や、屋根は、雨風や紫外線に晒され、劣化が進みやすい箇所です。外壁のひび割れや、塗装の剥がれ、屋根の瓦のズレなどは、雨漏りの原因となる可能性があり、早めに補修する必要があります。また、給排水管や、電気配線なども、経年劣化によって、故障しやすくなっている可能性があります。定期的な点検を行い、必要に応じて、交換や、修理を行うことが重要です。さらに、耐久性についてです。マンションの耐久性は、建物の構造や、使用されている材料、そしてメンテナンス状況によって異なります。築35年のマンションは、耐久性が低い素材を使用していたり、メンテナンスが十分に行われていなかったりすると、建物の寿命が短くなる可能性があります。そのため、購入を検討しているマンションの構造や、メンテナンス状況を事前に確認しておくことが重要です。これらのリスクを理解した上で、築35年のマンションを購入する際には、専門家(建築士や、不動産鑑定士など)に相談し、建物の状態を詳しく調査してもらうことをおすすめします。